読売新聞広告ガイドから地方紙比率。日本ABC協会の「新聞発行社レポート 普及率」をもとにしたもので、各都道府県の上位3紙発行部数に占める地方紙の発行部数の割合を比較している。地方紙とは全国紙の反対語で、特定の地域だけで販売されている新聞のことだ。地方紙を、ひとつの県内で販売されている「県紙」と、複数の地域で販売されている「ブロック紙(中日新聞、西日本新聞など)」に分けることもあるが、今回はそれらをまとめて集計している。
なお、同レポートには各紙の世帯普及率も掲載されているが、新聞購読率は地方によって差があり、新聞購読率が高い地域の地方紙の世帯普及率が高くなってしまうので、今回は上位3紙に占める割合を調べた。4位以下の販売部数が加味されていないので若干の誤差はあるが、この方法により地方紙が強い地域、弱い地域の大まかな傾向はつかめるだろう。
地方紙比率の全国平均は44.89%。地方紙比率が最も高いのは沖縄県で98.21%(偏差値61.8)。2位は石川県で95.36%。3位以下は青森県(93.37%)、岐阜県(91.70%)、高知県(91.41%)の順。
上位各県の地方紙をならべると以下のようになっている。
全国紙で最も高い世帯普及率が読売新聞の33.06%(茨城県)であることを考えると、特定の都道府県内に限れば、地方紙は全国紙を遙かに上回る影響力を持っている。
一方、東京都、大阪府、和歌山県、神奈川県、滋賀県などで地方紙の割合が低い(これらの地域は上位3紙を全国紙が占めているため、地方紙の割合が0%となっているので注意願いたい)。都会で全国紙が普及し、地方で地方紙が普及していると言えよう。
相関ランキングでは
朝日新聞販売部数、
読売新聞販売部数、
毎日新聞販売部数、
産経新聞発行部数、
日経新聞発行部数と負の相関が高い。このことから全国紙と地方紙の棲み分けがはっきりしていることが分かる。