都道府県別再生可能エネルギー自給率

千葉大学倉阪研究室とNPO法人環境エネルギー政策研究所の「エネルギー永続地帯」から再生可能エネルギー自給率ランキング。同研究室では各都道府県の再生可能エネルギー供給量と自給率を公開しており、その中から自給率を都道府県別に比較した。集計されている再生可能エネルギーと全体に占める割合は以下の通り。

同調査では10,000kW以下の小水力発電のみが再生可能エネルギーとして扱われていて、大型の水力発電所は含まれていない。また、自給率の分母となる各都道府県のエネルギー需要は民生部門と農業・水産業部門のみで、工業部門、運輸部門の需要は含まれていない。これらのエネルギー需要の割合を見ると

となっている。

再生可能エネルギー自給率の全国平均は3.6%。最も自給率が高いのは大分県で23.4%。以下、富山県、秋田県、青森県、鹿児島県と続いている。一方、最も少ないのは東京都で0.3%。大阪府、埼玉県、京都府、福岡県と都市部が下位に並んでいる。自然エネルギーは土地の面積と関係があり、面積あたりの人口が多い都市部で自給率が低くなっていると思われる。

自給率1位の大分県は地熱(発電+熱利用)が70%以上を占めており、豊富な地下熱が再生可能エネルギーとして利用されている。2位の秋田県、4位の鹿児島県も地熱利用が50%近くになっており、上位各県では地熱の割合が高い。なお、3位の青森県は地熱エネルギー供給量が把握できなかった、として地熱利用が含まれていない。

相関ランキングでは日帰り温泉と正の相関が高く、再生可能エネルギー自給率が高いところは日帰り温泉が多い。温泉は地熱の産物であり、相関関係からも、地熱エネルギーが再生可能エネルギー自給率に大きな影響をあたえていることが分かる。