都道府県別宿泊施設数

厚生労働省の衛生行政報告から宿泊施設軒数ランキング。同報告にはホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の施設数が掲載されており、ここでは各営業施設の合計を比較している。各業態の定義は以下の通り。

旅館業のてびき:東京都西多摩保健所(pdf)

ホテル営業　10室以上の洋客室を主体とする宿泊施設で、食事をレストランや食堂で提供できる宿泊施設です。

旅館営業　5室以上の和客室を主体とする宿泊施設です。必ずしも食堂がなくてもかまいません。

簡易宿所営業　客室を多人数で共用する宿泊施設です。いわゆるカプセル宿泊施設や多くの民宿、キャンプ場のバンガローなどがこれにあたります。

下宿営業　一月以上の期間を単位とする宿泊施設です。都内にはほとんどありません。

全国にある宿泊施設は80,412軒で、人口10万人あたり63.06軒。最も宿泊施設が多いのは山梨県で312.32軒。2位は長野県で298.45軒。3位以下は沖縄県、福井県、大分県と続いている。山梨県と長野県は偏差値が80を超えており、宿泊施設が特に多いと言える。

一方、最も宿泊施設が少ないのは埼玉県で12.30軒。大阪府、愛知県、東京都、神奈川県など都市部で宿泊施設が少ない。

分布地図を見ると、三大都市圏の周辺に宿泊施設が多いエリアが集まっている。都市からの観光需要によるものと思われる。

相関ランキングでは旅館数やホテル軒数以外に、別荘数とも正の相関が高い。別荘も宿泊施設も都市周辺に多いところが似ているようだ。

また、通勤時間や人口集中度と負の相関がある。人口が集中し通勤時間が長い都市部に宿泊施設が少ないことを意味しており、宿泊施設が都市部に少なく、都市周辺部に多いことを裏付けている