補正について
地震の多さを分かりやすく比較するために、ここでは群発地震や島嶼部の地震は除外して計算している。たとえば松代群発地震では5年半の間に有感地震が6万2826回観測されており、これをそのまま回数に含めるとその県だけ突出して地震回数が多くなるためだ。
島嶼部の場合は火山噴火により地震回数が多くなる傾向がある。例えば2000年の三宅島噴火では1年間に三宅村だけで9346回の地震が観測されている。
補正のため除外したのは以下の通り
長野県 松代群発地震が発生した1965年から1970年にかけて長野市を除外
沖縄県 西表島群発地震が発生した1991年から1994年にかけて竹富町を除外
東京都 全期間で島嶼部を除外
鹿児島県 全期間で島嶼部を除外
1923年から2014年まで92年間に起きた震度5弱以上の地震回数の全国平均は13回。最も多かったのは福島県で55回。以下、宮城県と茨城県が43回、北海道が38回と続いている。福島県、宮城県、茨城県は東日本大震災の影響が大きく、2011年に起きた地震が福島県では55回中27回、宮城県では43回中13回、茨城県では43回中17回を占めている。ちなみに北海道は38回中2回のみ。
5位の新潟県は2004年に起きた新潟県中越地震の影響が大きく、36回中20回が2004年に発生している。
一方、最も少なかったのは岐阜県、佐賀県、福岡県、長崎県、富山県、大阪府の2回で、西日本で震度5弱以上の地震が少ない。
分布図を見ると東日本大震災、中越地震の被災地に加えて北海道と静岡で震度5弱以上の地震が多い。どこも頻繁に地震のニュースを見かけるところだ。阪神大震災が起こった兵庫県はそれほど多くない。
相関ランキングでは
納豆消費量と正の相関が高く、納豆消費量が多いところは震度5弱以上の地震が多い。福島県や茨城県を筆頭に東日本が上位に多い分布構造が似ているためで、もちろん因果関係ではない。
また、
現役医師数とは負の相関があり、震度5弱以上の地震が多いところは現役医師が少ない。これは震災対応に少なからぬ影響を与えた物と思われる。
その他の地震回数は以下の通り
地震回数(震度5弱以上:補正あり)地震回数(震度3以上:補正あり)地震回数(震度1以上:補正あり)地震回数(震度5弱以上:補正なし)地震回数(震度3以上:補正なし)地震回数(震度1以上:補正なし)