埼玉県:熊谷市 東京都:千代田区 滋賀県:彦根市
気象庁では過去30年間のデータから平年値を出しており、ここでは1991年から2020年のデータによる平年値を比較している。
年間雷日数の全国平均は20.1日。これは各都道府県のデータを相加平均したもので、気象庁が発表したものではないので注意願いたい。
雷日数が最も多いのは石川県で45.1日(偏差値82.9)。2位は福井県で37.4日。3位以下は新潟県(34.7日)、秋田県(34.3日)、富山県(33.6日)の順。北陸各県が上位を占めているのは冬季の雷が原因だ。
日本海側の雷北陸地方や新潟県、山形県庄内地方、秋田県などの日本海沿岸では、冬季に目立って多く発生することから冬季雷とも呼ばれる。冬季雷は夏期のものが積乱雲から地面に向かって放電するのに対し地面から積乱雲に向かって、上向きに放電する。落雷数こそ少ないものの発生のメカニズムから夏季の雷より数百倍のエネルギーを持つものが確認されるほか、一日中発雷することが多く雪やあられを伴うことが多い。また、はっきりとした落雷が無くても瞬間的な停電などの被害が出ることもある。海岸線から35km以上の内陸部では少ない。
また、冬季の雷には愛称があることが多く、「雪起こし」、「ブリ起こし」、「雪雷」などのような方言がみられる。特に、雪起こしが観測された場合は冬の始まりであると言い習わされる。
北陸を含む日本海側に続いて多いのは九州地方で、梅雨や夏の雨天の多さが影響していると思われる。
一方、最も雷日数が少ないのは北海道で9.2日(偏差値35.6)。これに宮城県(9.8日)、岡山県(12.6日)、福島県(12.6日)、和歌山県(12.7日)と続いている。
また、雷が多いと言われる群馬県の雷日数は21.8日で15位。偏差値も52.22で、とりたてて多いということはない。東京都や神奈川県など南関東の雷日数が少ないため、相対的に多く見えるのだろう。
他との相関では
年間雨日数と高い相関になっていて、雨が降る日が多い地域ほど雷が多いことが分かる。また、北陸に本拠地を置く
100満ボルト店舗数とも正の相関があるが、雷の多さと店名に関係があるのだろうか。