ここでは県庁所在地の気象データを都道府県の値としている。なお、以下の県では県庁所在地に気象台がないため、別地点のデータを使っている。
埼玉県:熊谷市 東京都:千代田区 滋賀県:彦根市
気象庁では過去30年間のデータから平年値を出しており、ここでは1991年から2020年のデータによる平年値を比較している。
年間熱帯夜日数の全国平均は21.1日。これは各都道府県のデータを相加平均したもので、気象庁が発表したものではない。
熱帯夜日数が最も多いのは沖縄県で107.3日(偏差値96.8)。これは全国平均の5.1倍、2位鹿児島県の55.8日の2倍で他の県にくらべて突出している。3位以下は兵庫県(46.8日)、大阪府(41.5日)、福岡県(38.7日)の順。一方、最も熱帯夜日数が少ないのは北海道で0.1日(偏差値38.6)。これに岩手県(0.2日)、青森県(0.6日)、山形県(0.9日)、長野県(1.1日)と続いている。
九州、中国、四国に混じって兵庫や大阪が上位に入っており、緯度が低い地域に加えて、ヒートアイランド現象で夜も暖かい都市部で熱帯夜が多い。東日本のほとんどの県で熱帯夜日数が10日以下なのに東京、神奈川、千葉だけ多いのも同じ理由だろう。
他との相関では
戦後海外移住者数と相関が高いのが興味深い。戦後移住者の多くが暑い中南米に移住しており、真夏の暑さに慣れていることと関係があるのだろうか。