家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、複数の調査都市がある県はそれぞれの値を人口比で按分した数値を、それ以外の県は県庁所在地の数値を県の消費量としている。また、年による変動が考えられるので2012年~2016年の平均値をとっている。
魚介の漬物とは魚介類のみそ漬、しょう油漬、味りん漬、あわ漬、酢漬、糠漬、かす漬及びマリネのことで、以下のものが例としてあげられている。
うの花漬、しめさば、松前漬、うみたけ(貝)のかす漬、ぬかいわし、ぬかにしん、酢だこ、味付たこ
なお、魚介のつくだ煮はこれとは別に計上されている(
つくだ煮消費量参照)
魚介の漬物消費量の全国平均は3,175円。消費量が最も多いのは富山県で7,090円(偏差値76.9)。2位は青森県で6,757円。3位以下は山梨県(5,464円)、秋田県(5,086円)、新潟県(5,056円)の順。一方、最も消費量が少ないのは沖縄県で649円(偏差値33.8)。これに愛媛県(1,214円)、高知県(1,253円)、和歌山県(1,482円)、熊本県(1,483円)と続いている。
分布地図を見ると東日本と西日本で消費量がくっきり別れていて、東日本で消費量が多い。
相関ランキングでも
サケ消費量や
納豆消費量といった東西対立型ランキングと正の相関が高く、分布が似ている。
また
年間平均気温と負の相関があり、
年間雪日数と正の相関があることから、気温が低くて雪が多いところで魚介の漬物の消費量が多い。
野菜の漬物消費量とも正の相関があり、野菜の漬物の消費量が多いところは魚介の漬物の消費量も多い。
魚介の漬物は野菜の漬物と同様に冬の保存食として雪国の郷土料理になっているようだ。