家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、複数の調査都市がある県はそれぞれの値を人口比で按分した数値を、それ以外の県は県庁所在地の数値を県の消費量としている。また、年による変動が考えられるので2014年~2018年の平均値をとっている。
ここでは買ってすぐに食べられるおかずのことを「惣菜」としている。家計調査には「惣菜」という項目がないため、「他の調理食品」から「冷凍調理食品」を除いた金額を比較している。「冷凍調理食品」は保存することもあり、買ってすぐに食べる惣菜にはふさわしくないと考えて除外した。「他の調理食品」にはコロッケやカツレツ、しゅうまいなどが含まれているが、これらは調理済のものに加えて生のものも含まれているので注意願いたい。
惣菜消費量の全国平均は60,953円。購入量が最も多いのは福井県で80,319円(偏差値75.1)。2位は富山県で78,480円。3位以下は静岡県(74,431円)、東京都(73,157円)、石川県(70,931円)の順。一方、最も購入量が少ないのは北海道で45,348円(偏差値28.7)。これに大分県(49,310円)、熊本県(50,520円)、和歌山県(51,123円)、鳥取県(51,759円)と続いている。
分布地図を見ると北陸から関西、東海、関東と消費量が多いところが環状に連なっている。
惣菜というと忙しいワーキングマザーの味方という印象もあるが、共働き率がトップクラスの北陸と、共働き率が最も低い首都圏がともに惣菜消費量の上位に入っており、相関はなかった。
その他の相関では
年収1000万円以上世帯数や
子育て世帯年収と正の相関が高く、年収が高い世帯が多いところで惣菜の消費量が多い。
惣菜は手作りに比べると単価が高くなりがちであり、ある程度の収入がないと購入しにくいようだ。