都道府県別離婚件数

厚生労働省の人口動態調査から離婚件数ランキング。2016年の離婚件数を、2015年の夫婦数で割ったものを比較している。分母と分子の年が違うので注意願いたい。

全国の離婚件数は216,798件で、夫婦100組あたり年間0.73件の離婚が発生している計算になる。

1947年以降の離婚状況のグラフは以下の通り。人口1000人に占める離婚件数が左軸で、全離婚件数に占める婚姻期間5年未満の離婚件数が右軸となっている。

離婚率(青)は1960年から2000年にかけて上昇し、その後は横ばいとなっている。一方、短期間の離婚(オレンジ)は相対的に減っており、長年連れ添った夫婦が離婚するケースが近年増えていると言えそうだ。

離婚件数が最も多いのは沖縄県で夫婦100組あたり1.28件(偏差値99.3)。2位は大阪府で0.87件。3位以下は福岡県(0.86件)、宮崎県(0.84件)、北海道(0.83件)の順。一方、最も離婚件数が少ないのは富山県で夫婦100組あたり0.51件(偏差値34.5)。これに新潟県(0.52件)、山形県(0.54件)、秋田県(0.55件)、島根県(0.56件)と続いていて、日本海側で離婚が少ない。

分布図を見ても日本海側で離婚が少なく、太平洋側で離婚が多い傾向がある。相関ランキングでは父子・母子家庭率と正の相関が高い。離婚が多い地域でひとり親家庭が多いのは当たり前とも言える結果だ。

この他、年間完全失業率や非正規雇用率と正の相関があり、非正規雇用が多く失業率が高いところで離婚が多い。不安定な経済環境が離婚の遠因になっているようだ。

学力テストとの相関を見ると全国学力テスト中学生正答率とは負の相関があるが、全国学力テスト小学生正答率とは相関がない。これは離婚件数が多いところは中学生の学力が低いことを意味しており、中学生になると離婚などの家庭環境が子どもの学力に与える影響が大きくなると言えそうだ。