厚生労働省の報道発表資料から妊婦健診公費負担額の都道府県別ランキング。保険が適用されない妊婦検診費用の一部を自治体(市区町村)が負担するもので、現在では通常必要とされる14回の妊婦検診費用のすべてが負担対象となっていて、全自治体が公費負担をおこなっている。ただし負担額は自治体によって異なっている。国から自治体に妊婦ひとりあたり約12万円が助成されているが、使い道が自由な地方交付税として助成されていて、最終的な負担額は自治体の裁量で決められるためだ。報道発表資料では各都道府県の自治体の負担額を平均して各都道府県の負担額としているようだ。
負担額の全国平均は97,494円。もっと負担額が高いのは岐阜県で118,042円。2位以下は山口県、長野県、徳島県、高知県と地方が上位に多い。一方、負担額が最も低いのは神奈川県で62,607円で、1位岐阜県の半分程度だ。この他は大阪府、東京都、兵庫県などが下位になっている。
分布図を見ると関東と関西で負担額が少ない。
相関ランキングでは人口密度や人口集中度を負の相関があり、人口が少ない地方で妊婦検診公費負担額が高い。人口減少に悩む地方では、子育てへの補助金を手厚くして若い世代を呼び込もうとしている自治体も多く、地方の妊婦健診公費負担額が多くなっている可能性が考えられる。