ただし、出生数は月別のデータであり、正確な結婚週数を把握できない。このため、特定の試算方法により結婚月数から結婚週数を導き出して比較している。(
より詳しい試算方法の解説)
デキ婚で生まれた子供が、嫡出第1子出生に占める割合の全国平均は25.28%。長男・長女の1/4がデキ婚で生まれているという計算になる。なお、嫡出子とは結婚した男女から生まれる子どものことで、いわゆる未婚の母から生まれる子どもは母数に入っていないの注意が必要だ。
この割合をデキ婚率とすると割合が最も高いのは沖縄県で42.43%。2位以下は佐賀県、福島県、青森県、熊本県と続いている。男性の初婚年齢が低い九州と、女性の初婚年齢が低い東北が上位を分け合っている。一方、デキ婚率が最も低いのは東京都で19.48%。神奈川県、京都府、滋賀県、愛知県と続き、三大都市圏でデキ婚率が低い。
相関ランキングを見ると、
女子出産年齢や
第一子出生時年齢(男性)、
男性初婚年齢、
女性初婚年齢と負の相関がある。つまり若くして結婚・出産する地域はデキ婚率が高い。
その他、
高校生求職率や
農業就業人口と正の相関があり、
最低賃金と負の相関がある。農業がさかんで最低賃金が低く、高卒で就職する若者が多いところでデキ婚が多いことを意味しており、地方でデキ婚が多く、都市部で少ないと言えそうだ。
単純に見ると、地方で避妊の意識が低いとも言えそうだが、地方には予定外の妊娠でも安心して産める環境があるとも言えるので、中絶率などとの比較も必要だろう。