都道府県別漁獲量

農林水産省の海面漁業生産統計調査から漁獲量ランキング。ここでは海面漁業、海面養殖業、内水面漁業、内水面養殖業の漁獲量を合算して計算した。内水面とは川や湖沼のことで、海のない県でも漁獲量があるのはこのためだ。各都道府県の区分けは漁業経営体の所在地に基づいている。つまり東京都の漁業経営体が大阪の港で水揚げした場合、東京都の漁獲量にカウントされることになる。

全国の1年間の総漁獲量は4,791,353トンで、漁業就業人口1人あたり漁獲量は年間24.49トン。漁獲量が最も多いのは福島県で1人あたり93.50トン。これに茨城県の69.05トン、東京都の64.88トンと続いている。総漁獲量1位の北海道は漁業就業人口1人あたりでは42.19トンで4位。

福島県の漁獲量が偏差値89と飛び抜けて多いのは東日本大震災と原発事故の影響だ。漁業センサスによると全国には94,507の漁業経営体があり、そのうち89,470が個人経営のものだが、福島県にはわずか14の漁業経営体しかなく、個人経営のものはゼロとなっている。また、14のうち6つの経営体が遠洋まぐろはえ縄漁を営むなど遠洋漁業の比率が高い。原発による海洋汚染で近海の小規模な個人経営の漁業経営体がなくなり、漁獲量が多い遠洋漁業のみが残ったため、漁業就業人口1人あたり漁獲量が高くなっている。

総量ベースで見ると漁獲量が最も多いのは北海道で1,292,552トンと全国の漁獲量の27%を占めている。これに続いているのが長崎県で265,360トン。3位以下は宮城県、静岡県、三重県となっている。

相関に関しては、福島県が原発事故の影響で特異なデータとなっているため、あまり参考にならないと思われる。