総務省の家計調査から携帯電話通信料のランキング。家計調査は全国から10000世帯を抽出して調査しており、この中から単身世帯を除いた二人以上の世帯の「移動電話通信料」を比較している。「移動電話通信料」とは携帯電話やPHSの通信料のことで端末代金は含まない。
家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、複数の調査都市がある県はそれぞれの値を人口比で按分した数値を、それ以外の県は県庁所在地の数値を県の支出としている。また、年による変動が考えられるので2014年~2018年の平均値をとっている。
携帯電話通信料の全国平均は116,679円。通信料が最も多いのは石川県で150,608円(偏差値71.2)。2位は高知県で146,926円。3位以下は山形県(146,476円)、富山県(142,569円)、山口県(140,162円)の順。一方、最も通信料が少ないのは兵庫県で83,671円(偏差値24.1)。これに長崎県(97,619円)、京都府(98,126円)、群馬県(100,061円)、和歌山県(101,117円)と続いている。
分布地図を見ると都市部で通信料が低い。ただし、「通信料が高い=携帯電話をよく使う」ではなく、通信料が安いMVNOの普及率による影響もあると思われるので注意願いたい。総務省の資料(
https://www.soumu.go.jp/main_content/000327552.pdf)を見ると、都市部で三大キャリアのシェアが低い傾向があり、MVNOの普及による影響が考えられる。
相関ランキングでは
エンゲル係数と負の相関があり、エンゲル係数が低いところで携帯電話通信料が高い。一般にエンゲル係数が低いと生活に余裕があるとされており、生活の余裕が高い通信料につながっているようだ。
また、
鉄道切符代と負の相関があり、鉄道切符の支出が少ない地方で携帯電話通信料が高い。
(ただ,実際に手元で世帯人員との相関係数を取ってみたら相関無しでしたが(
汗)