総務省の家計調査から医療支出のランキング。家計調査は全国から10000世帯を抽出して調査しており、この中から単身世帯を除いた二人以上の世帯の支出を比較している。
家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、複数の調査都市がある県はそれぞれの値を人口比で按分した数値を、それ以外の県は県庁所在地の数値を県の支出としている。また、年による変動が考えられるので2014年~2018年の平均値をとっている。
ここでは家計調査の「保健医療サービス」を比較している。ここには「医科診療代」、「歯科診療代」、「出産入院料」、「他の入院料」、「整骨(接骨)・鍼灸院治療代」、「マッサージ料金等(診療外)」、「他の保健医療サービス」、「人間ドック等受診料」が含まれており、処方薬を含む医薬費やコンタクトレンズ、メガネなどの費用は含まれていない。また「医科診療代」や「歯科診療代」は診療代の総額ではなく保険負担を除いた本人負担額となっている。
医療支出の全国平均は86,244円。医療支出が最も多いのは東京都で112,110円(偏差値78.1)。2位は奈良県で107,425円。3位以下は神奈川県(104,146円)、岡山県(97,891円)、埼玉県(96,638円)の順。一方、医療支出が最も少ないのは青森県で60,445円(偏差値29.2)。これに沖縄県(64,552円)、鳥取県(66,287円)、福島県(67,958円)、大分県(68,566円)と続いている。
分布地図を見ると三大都市圏で医療支出が多い。
相関関係は以下のようになっている。
相関ランキングでは
1世帯あたり貯蓄額や
外食費用、
教育費と正の相関があり、貯蓄が多く、外食や教育にお金をかけるところで医療支出が多い。生活に余裕があるところで医療支出が多いと言えそうだ。逆に言うと、生活に余裕がないと医者にかかる機会が減るようだ。
http://todo-ran.com/t/kiji/10355
医師が少ないのに医療費が高いところ(例:長野県)もあれば、医師が多いのに医療費が安いところ(例:鳥取県)もあります。