都道府県別教育費

総務省の家計調査から都道府県別教育費ランキング。家計調査は全国から9000世帯を抽出して調査している。この中から単身世帯を除いた二人以上の世帯の消費量を調べた。家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、政令指定都市がある県は政令指定都市と県庁所在地の平均値を、政令指定都市がない県は県庁所在地の数値を県の値としている。また、年による変動が考えられるので直近5年間の平均値をとっている。

教育費とは幼児教育や学校授業料、塾や専門学校の費用、教科書、学習参考書代などを含む教育費の総額。

教育費の全国平均は135,361円。教育費が最も高いのは埼玉県で223,384円(偏差値79.3)。2位は東京都で211,999円。3位以下は神奈川県(200,574円)、奈良県(176,118円)、京都府(166,814円)の順で東京と大阪周辺の都市部が上位を占めている。内訳を見ると、私立大学授業料が教育費を押し上げているようだ。

一方、最も教育費が低いのは長崎県で79,680円(偏差値33.5)。これに鳥取県(89,050円)、岩手県(89,702円)、島根県(91,630円)、秋田県(91,826円)と続いている。

相関ランキングでは鉄道通勤・通学率と正の相関があり、自家用車通勤・通学率と負の相関があることから、自動車通勤・通学が少なく鉄道通勤・通学が多い都市部で教育費が高い。

また、仕送り額と負の相関があり、教育費が低いところは仕送り額が多い。都市部は自宅から私立大学に通う学生が教育費を押し上げ、地方では下宿して国公立大学に通う学生が仕送り額を押し上げていると言えそうだ。