学校の授業時間以外に、普段(月曜日から金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、勉強しますか(学習塾で勉強している時間や家庭教師の先生に教わっている時間も含みます)
1 3時間以上
2 2時間以上、3時間より少ない
3 1時間以上、2時間より少ない
4 30分以上、1時間より少ない
5 30分より少ない
6 全くしない
という設問で「6 全くしない」と答えた生徒の割合を100から引いたものを比較している。なお、このデータは公立校のもので、国立・私立校は含まれていない。国立・私立校が多い地域では実態と離れている可能性があるので注意願いたい。
中学生の学校外学習率の全国平均は94.7%で、
小学生学校外学習率の97.0%よりも低く、中学生は小学生よりも自宅で勉強しないようだ。
学校外学習率が最も高いのは
全国学力テスト1位の秋田県で99.3%。以下、大分県、山形県、宮崎県、長野県と続いている。一方、最も低いのは大阪府で90.8%。京都府、奈良県、和歌山県、北海道と都市部やその近郊が下位に多い。
相関ランキングでは
農業就業人口と正の相関があり、
人口集中度と負の相関があることから、農業就業者が多く、人口がまばらな地方で学校外学習率が高い。
中学生の生活習慣との相関を見ると
正の相関が高いもの
(学校外学習率が高いところは以下の率が高い)
中学生早寝早起き率中学生宿題実行率中学生朝食摂取率負の相関が高いもの
(学校外学習率が高いところは以下の率が低い)
中学生長時間ネット利用率中学生携帯電話・スマートフォン所有率中学生長時間テレビ視聴率中学生長時間ゲームプレイ率中学生通塾率一般的に”健全”と言われる家庭環境が根付いているところで学校外学習率が高い。
中学生通塾率とは負の相関があり、通塾率が高いところは学校外学習率が低い。「学校以外での学習」には塾も含まれていることから考えると、都市部で塾に行かない子どもたちの学校外学習率は、ここであがっている数値以上に低いと思われる。都市部の公立中学では塾に通う層と、通わない層で学習態度が大きく違っているようだ。
刑法犯認知件数や
重要犯罪認知件数と負の相関があり、子どもに健全な習慣が広がっているところは犯罪が少ないと言えそうだ。
また、
共働き率と正の相関があるのも興味深い。母親が自宅にいる家庭では学校外学習率が低いことを意味しているが、これは因果関係ではなく、農村型社会では共働き率と学校外学習率が高いと考える方が適当だろう。