都道府県別小中学校非常勤教職員率

学校基本調査から小中学校の非常勤教職員率の都道府県別ランキング。学校基本調査には教職員を本務者と兼務者に分けた統計があり、ここでは教職員全体に占める兼務者の率を比較している。ここでいう教職員には養護教諭や栄養教諭も含まれている。本務者、兼務者については以下の通り。

学校基本調査-用語の解説

本務者:当該学校の専任の教職員。原則として辞令で判断されるが、辞令等がない場合は、待遇や勤務の実態で判断。

兼務者:本務者以外の者。学校基本調査では延べ数として把握している。

〈例〉:
甲さんがA学校で非常勤講師をやっている
→A学校で教員(兼務者)1人として計上

乙さんはA学校で本務の教員であり、B学校でも非常勤講師をやっている
→A学校で教員(本務者)1人、B学校で教員(兼務者)1人として計上

丙さんはA学校、B学校で非常勤講師をやっている
→A学校で教員(兼務者)1人、B学校で教員(兼務者)1人、あわせて教員(兼務者)2人として計上

私立と公立を比べると以下のようになっている。

公立校が9.82%なのに対して、私立は半数近くが非常勤教職員となっており、私立の方が厳しい待遇と言えそうだ。

地域別に見ると、小中学校非常勤教職員率の全国平均は9.75%。非常勤率が最も高いのは東京都で21.77%(偏差値77.1)。2位は香川県で19.55%。3位以下は広島県(18.69%)、三重県(18.64%)、京都府(17.14%)の順。一方、最も非常勤率が低いのは福島県で4.77%(偏差値34.0)。これに宮城県(6.35%)、山形県(6.41%)、北海道(6.43%)、青森県(6.61%)と続いている。

分布地図を見ると都市部で非常勤教職員率が高い。また、東西で見ると西日本で非常勤教職員率が高い。

相関ランキングでは国立・私立中学生徒数(中学受験率)と正の相関があり、私立中学が多いところで非常勤教職員率が高い。上にあるように、私立校の方が非常勤教職員率が高いためだ。

また、納豆消費量と負の相関があり、納豆消費量が少ない西日本で非常勤教職員率が高い。