文部科学省の学校基本調査から高校越境入学率のランキング。同調査の高校進学者の項には「他県所在の中学校・義務教育学校卒業者及び中等教育学校前期課程修了者」という項目があり、高校進学者に占める上記の他県からの入学者の割合を比較している。同様のランキングに
高校県外進学率というのもあるが、こちらは中学卒業生のうち、県外の高校に進学する生徒の割合を比較したものだ。
高校越境入学率:高校進学者に占める他県からの進学者の割合
高校県外進学率:中学卒業生に占める他県への進学者の割合
高校越境入学率の全国平均は4.08%。越境入学率が最も高いのは山梨県で12.44%(偏差値82.0)。2位は京都府で11.90%。3位以下は東京都(10.67%)、島根県(8.07%)、奈良県(7.09%)の順。一方、最も越境入学率が低いのは沖縄県で0.46%(偏差値37.2)。これに富山県(0.69%)、北海道(1.01%)、愛知県(1.07%)、秋田県(1.34%)と続いている。
1位の山梨県は高校進学者7165人中891人が越境入学者となっている。越境入学者の多くが進学すると思われる山梨県の私立高校は以下の通り。
2位以下を見ると学生の流動性が高い関東地方や関西地方、北部九州が上位に入っている一方、島根県や高知県、岡山県などそれら以外の件も上位に入っている。
他との相関を見ると、
国立・私立小学校児童数(小学受験率)や
国立・私立中学生徒数(中学受験率)、
国立・私立高校生徒数と正の相関があり、国立や私立の小中高校が多いところで越境入学率が高い。これらの学校が越境入学の受け皿となっているためだ。