文部科学省の全国学力テストから中学生の朝食摂取率ランキング。全国学力テストでは学力テスト以外に、子どもの生活習慣全般のアンケートがあり、「朝食を毎日食べている」という質問に「している」「どちらかといえば、している」と答えた中学3年生の割合を比較した。なお、このデータは公立校のもので、国立・私立校は含まれていない。国立・私立校が多い地域では実態と離れている可能性があるので注意願いたい。
中学3年生の朝食摂取率の全国平均は93.1%。朝食摂取率が最も高いのは秋田県で96.0%(偏差値67.4)。2位は島根県で95.8%。3位以下は山形県(95.5%)、福井県(95.5%)、石川県(95.5%)の順。一方、最も朝食摂取率が低いのは大阪府で90.2%(偏差値24.5)。これに神奈川県(91.3%)、高知県(91.5%)、京都府(91.6%)、奈良県(91.7%)と続いている。
分布地図を見ると三大都市圏で低く、地方で高い。
相関ランキングでは
共働き率や
持ち家住宅述べ床面積と正の相関が高く、
核家族率と負の相関が高い。家が広く、三世代同居が多く、共働きが多いところで朝食摂取率が高い。
中学生の生活習慣との相関を見ると
正の相関が高いもの
(朝食摂取率が高いところは以下の率が高い)
中学生学校外学習率中学生定時就寝・起床率中学生家庭内会話率負の相関が高いもの
(朝食摂取率が高いところは以下の率が低い)
中学生長時間ネット利用率中学生携帯電話・スマートフォン所有率中学生長時間ゲームプレイ率中学生通塾率中学生長時間テレビ視聴率この他、
刑法犯認知件数や
少年犯罪検挙人数、
離婚件数、
生活保護受給者と負の相関が高く、朝食摂取率が低いところは犯罪や校内暴力、離婚、生活保護受給者が多い。社会の不安定化を示すバロメーターのひとつと言えそうだ。