都道府県別バス代

総務省の家計調査から都道府県別バス代ランキング。家計調査は全国から9000世帯を抽出して調査しており、この中から単身世帯を除いた二人以上の世帯の支出を調べた。家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、政令指定都市がある県は政令指定都市と県庁所在地の平均値を、政令指定都市がない県は県庁所在地の数値を県の消費量としている。また、年による変動が考えられるので直近5年間の平均値をとっている。

ここでは
1)　バス代…高速バス、深夜バス、一日乗車券など
2)　バス通学定期代
3)　バス通勤定期代
の3つを合計したものを比較している。

バス代の全国平均は年間5,752円。最もバス代が高いのは長崎県で16,152円。全国平均の2.8倍で偏差値も82.23と高い。上記の3つの支出のうち、とくに1)のバス代が全国で唯一1万円を越えている。調査対象となっている長崎市は山が多く、買い物など日常のお出かけでもバスを使うことが多いためと思われる。

2位は北海道で11,892円。3位以下は福岡県、新潟県、宮城県と続いている。どれも政令指定都市がところだ。政令指定都市があり、都市への移動需要は高いものの、三大都市圏ほど鉄道が発達していないためバスを使う機会が多いと思われる。

分布地図を見ると、政令指定都市クラスの大都市がある県と、三大都市圏の周辺部でバス代が高い。三大都市圏の周辺部では都心ほど鉄道が発達していないため、バスが利用されているのだろう。

相関ランキングではバス通勤・通学率や乗合バス旅客輸送量と正の相関があり、バス代が高いところはバス通勤・通学者が多く、旅客輸送量も多い。