総務省選挙関連資料から直近10年間の民主党系政党得票率の標準偏差ランキング。ここでは直近10年間の選挙における民主党系政党の比例代表得票率の標準偏差を比較している。標準偏差が高いところは得票率の変動が大きく、標準偏差が低いところは得票率の変動が低い。得票率の変動が低いということは、高い支持率で安定しているケースや、逆に低い支持率で安定しているケースがあるので注意願いたい。
選挙区は支持する政党とは別に候補者の個人的な好みも反映される可能性があるので除外している。また、支持率計算の分母となる投票数には無効票は含まれていない。
直近10年間の選挙は以下の通り
2013年参議院 自民党が大勝し、衆参のねじれが解消
2014年衆議院 与党が衆議院で議席数の3分の2を維持
2016年参議院 参議院で改憲勢力が3分の2を占める
2017年衆議院 自民・公明が3分の2を占める
2019年参議院 参議院で改憲勢力が3分の2割れ
2021年衆議院 自民が絶対安定多数を確保、維新が躍進
2022年参議院 改憲勢力が衆参で3分の2を獲得
2016年の得票率は民進党、2017年の得票率は立憲民主党と希望の党の合計、2019年以降の得票率は立憲民主党と国民民主党の合計で計算している。
10年間の民主党系政党得票率の標準偏差の全国平均は6.95%。標準偏差が最も高いのは岩手県で9.08%(偏差値70.3)。小沢一郎王国の栄枯盛衰が支持率の乱高下を招き、標準偏差があがっているようだ。
2位は埼玉県で8.98%。3位以下は東京都(8.87%)、栃木県(8.62%)、神奈川県(8.57%)の順。一方、最も標準偏差が低いのは大阪府で3.87%(偏差値21.4)。これに山口県(4.39%)、三重県(5.62%)、京都府(5.70%)、島根県(5.80%)と続いている。
分布地図を見ると関東で標準偏差が高い。関東は10年前から直近にかけて民主党系政党の得票率を大きく落としているためだ。一方、維新が強かった関西は10年にわたって民主党系政党の投票率が低く、標準偏差も低くなっている。