都道府県別国宝・重要文化財数（美術工芸品）

文化庁ホームページから国宝・重要文化財の美術工芸品数ランキング。同サイトでは国宝・重要文化財を美術工芸品と建造物に分けて掲載しており、ここでは美術工芸品の件数を比較している。

全国の国宝・重文の美術工芸品は10,573件で、人口10万人あたり8.32件。最も多いのは奈良県で人口10万人あたり76.60件。2位は京都府で71.26件。3位は滋賀県、4位は和歌山県で、これは国宝・重要文化財数(建造物)と全く同じ順位。

5位に入った東京都は国宝・重要文化財数(建造物)では44位と対照的な順位となっている。人口比で見ると歴史的建造物は少ないが美術工芸品は多いことを意味しており、東京に数多くある博物館や美術館に全国の美術工芸品が集められているのも一因と言えそうだ。


次に総数ベースで見ると最も多いのは東京都で2,667件。これは全国の国宝・重文の美術工芸品の25.2%にあたる。2位は京都府で1,860件(17.6%)、3位は奈良県で1,054件(10%)と上位3都府県が50%を占めている。

分布図を見ると関西が赤く染まっている以外はほぼ全国緑色に染まっていて、国宝・重要文化財数(建造物)よりも関西の偏重度合いが強い。

移動できない建築物と違い、移動可能な美術工芸品は保存環境が整ったところに集まるようだ。