都道府県別民俗文化財数

文化庁ホームページから民俗文化財数ランキング。ここでは重要有形民俗文化財と重要無形民俗文化財、登録有形民俗文化財の合計数を比較している。民俗文化財とは「衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件」で、狩猟用具やまるきぶね、漁撈用具のような形があるものや、ナマハゲや竿灯、ねぶたのような行事のことを指している。

文化財保護法第二条三項

衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないも

統計にある民俗文化財は542件で人口10万人あたり0.43件。最も多いのは島根県で2.73件。これに秋田県(2.31件)、石川県(1.90件)、香川県(1.53件)、山形県(1.42件)と続いている。一方、最も少ないのは大阪府で人口10万人あたり0.06件。この他、神奈川県や北海道、東京都、千葉県などが下位になっている。

分布地図を見ると日本海側に民俗文化財が多い。

相関ランキングを見ると人口増減率や人口集中度と負の相関があり、人口が減少し、まばらになっているところに民俗文化財が多い。古い伝統を残した田舎から、伝統があまりない都市部に人口が移動している様子がうかがえる。

また、65歳以上人口(高齢者数)や持ち家住宅延べ床面積と正の相関が高く、高齢者が多く家が広い地方に伝統文化が残っているとも言える。

この他、博物館数とも正の相関があり、民族文化が残っているところには博物館が多い。残すべきものがそれだけ多いということか。