都道府県別図書館貸出冊数

文科省の社会教育調査から図書館貸出冊数ランキング。ここでは2014年度1年間の図書館貸出冊数を比較している。なお、学校の図書館は含んでいない。

全国の図書館貸出冊数は6億6216万冊で、人口1人あたり5.21冊。貸出冊数が最も多いのは東京都で人口1人あたり7.77冊(偏差値74.0)。2位は滋賀県で7.76冊。3位以下は山口県(6.58冊)、福井県(6.52冊)、大阪府(6.46冊)の順。東京都は図書館利用者数でも1位と図書館の利用が盛んだ。2位の滋賀県も図書館蔵書数が2位と図書館が充実している。

一方、最も貸出冊数が少ないのは秋田県で人口1人あたり2.55冊(偏差値31.1)。これに青森県(2.71冊)、福島県(3.03冊)、宮崎県(3.10冊)、熊本県(3.23冊)と続いている。

分布状況を見ると本州中央部で貸出冊数が多く、四国や南九州、東北がなど両端部ほど少ない同心円状となっている。相関ランキングでは1世帯あたり貯蓄額やサラリーマン年収と正の相関がある。これは図書館貸出冊数が多いところはサラリーマンの年収が高く貯蓄が多いことを意味している。経済的に安定することが図書館の積極的な利用につながるだとすると「衣食足りて礼節を知る」をデータで裏付けている。

25歳以上芸術・文化学習人口とも正の相関があり、図書館をたくさん利用するところは芸術や文化に興味を持つ人が多い。

この他、睡眠時間と負の相関があるのが興味深い。図書館の本をたくさん借りる地域ほど睡眠時間が短いことを意味しており、寝る時間を削って読書を楽しんでいるということだろうか。

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