国土交通省の貨物・旅客地域流動調査から鉄道の域内移動率ランキング。同調査には
発量 その都道府県から出発した旅客の数
着量 その都道府県に到着した旅客の数
域内量 その都道府県内で出発・到着した旅客の数
の3つがあり、発量に占める域内量の割合を計算した。割合が高いほど、鉄道の県内移動が多く、割合が低いほど鉄道の県外移動が多い。
域内移動率の全国平均は80.53%。域内移動率が最も高いのは沖縄県で100.00%。沖縄には県外に移動できる鉄道がないので当たり前の結果だ。同じく北海道も道外に鉄道で出る機会がほとんどないため99.81%が道内移動に利用されている。
一方、域内移動率が最も低いのが岐阜県で47.20%。岐阜県を出る鉄道旅客の半分以上が他県に出ており、鉄道利用者の多くが名古屋圏に通勤していると思われる。これに奈良県、埼玉県、茨城県、佐賀県、滋賀県と続いている。
分布地図を見ると東京、愛知、大阪、福岡は域内通勤率が高いがその周辺で域外通勤率が高い。周辺都市から中心都市に向けて通勤客が移動しているのが原因だ。それぞれの通勤圏は
となっていることが地図から分かる。
相関ランキングでは
高校県外進学率と負の相関が高く、県外進学率が高いところは域内利用率が低い。大都市周辺から大都市に通勤客に加えて高校生も集まっていることが分かる。