読売新聞:9月末の高校生内定率37・6% 落ち幅13・4P 厚生労働省は4日、来春卒業予定の高校生の就職内定状況を発表した。9月末現在の就職内定率は37・6%で、前年同期より13・4ポイント減と大きく減少。落ち幅は、1988年3月卒業分の調査開始以来、過去最大となった。不況の影響で求人が大きく減少し、極めて厳しい就職活動となっていることが裏付けられた形だ。
就職内定率を男女別にみると、男子が42・6%で前年同期比15・1ポイント減、女子は31・3%で同11・3ポイント減。都道府県別では、沖縄県が8・0%で最も低く、北海道14・0%、宮城県23・6%などが続いている。最も高い三重県でも57・7%にとどまっている。求人数は同46・7%減の15万6212人と、ほぼ半減した。
報道にもある通り、各県とも低い内定率となっている。中でも沖縄と北海道の内定率が低いのが目立っている。これは今年だけの現象と言うよりも構造的な問題と思われる。一方、内定率が高いのは製造業が多い中部地方となっている。
他の統計との相関関係を見ると
製造業事業所数、
工業生産額、
製造業従業者数がプラスの相関を見せている。これは「製造業事業所が多いところは内定率が高い」ことを示しており、高校生の就職先として製造業が多く占めていることが伺われる結果だ。
また、
完全失業率とマイナスの相関関係が高く、失業率が高い地域は内定率が低いことが数値でも裏付けられている。これらから製造業が多い地域は失業率が高く、高卒内定率も低いということが言えよう。