小売物価統計調査消費者物価地域差指数とは,地域間の物価水準の違いをみることを目的として,各地域の物価水準を全国の物価水準を100とした指数値で示したものであり, 全国平均を基準(=100)とした指数を,地域別(地方10区分,都道府県,都道府県庁所在市及び政令指定都市)に作成する。
ここでは分野別の指数のうち、光熱・水道費を比較している。
光熱・水道費消費者物価地域差指数の全国平均は100.0。指数が最も高いのは北海道で116.3(偏差値75.3)。2位は山形県で111.6。3位以下は岩手県(111.0)、島根県(110.5)、長崎県(110.4)の順。一方、最も指数が低いのは群馬県で91.2(偏差値30.1)。これに岐阜県(92.9)、埼玉県(93.0)、福井県(93.5)、東京都(94.6)と続いている。
分布地図を見ると都市部や本州中央部で光熱・水道費が安く、地方で高い。東北や北海道で高くなっているが、これは冬に燃料をたくさん使うということではなく、光熱・水道料金が高いという意味である。
相関ランキングでは
面積や
可住地面積と正の相関があり、住民ひとりあたりの土地が広いところで光熱・水道費が高い。広い面積にインフラを敷設して維持するためコストが高くなっているようだ。これに加えて東北や北海道では真冬の寒さに対応するためのコストもかかっているため、より高コストになっている。
また、
地方交付税額とも正の相関があり、光熱・水道費が高いところは地方交付税が多い。需要者に対してインフラを支えるコストが高いため地方交付税も多くなっているようだ。