都道府県別溺死者数（浴槽での溺死）

厚生労働省の人口動態統計から浴槽での溺死者数ランキング。ここでは同統計の死因分類のうち「W65 浴槽内での溺死及び溺水」、「W66 浴槽への転落による溺死及び溺水」の二つの合計値を比較している。また、年による変動を平均化するため2014年〜2016年の平均値を使っている。

全国の溺死者数(浴槽)は5,436人で、人口10万人あたり4.28人。これは海・川・プールなどの溺死者数0.73人の5.85倍で、浴槽で亡くなる人が多い。

死亡者数が最も多いのは富山県で人口10万人あたり11.59人(偏差値78.1)。2位は神奈川県で11.13人。3位以下は秋田県(8.81人)、福岡県(8.32人)、福井県(8.02人)の順。一方、最も死亡者数が少ないのは沖縄県で人口10万人あたり0.44人(偏差値33.9)。これに京都府(0.65人)、埼玉県(0.88人)、栃木県(1.13人)、千葉県(1.30人)と続いている。

内訳を見ると家の浴槽で亡くなった人は4936人で、90.8%が家の浴槽でなくなっている。

分布地図を見ると日本海側で浴槽での溺死者が多い。脱衣場と浴室の寒暖の差によるヒートショックで亡くなるケースもあると言うが、北日本でも太平洋岸は溺死者が少なく、一概に寒いところで多いとは言えなさそうだ。

相関ランキングでは持ち家住宅延べ床面積と弱いながらも正の相関があり、家が広いところで浴室での溺死者が多い。家が広いと浴室と居間が離れていて異変に気づきにくいためだろうか。