都道府県別溺死者数（海・川・プールなどでの溺死）

厚生労働省の人口動態統計から海や川、プールなどでの溺死者数ランキング。ここでは同統計の死因分類のうち「W67 水泳プール内での溺死及び溺水」、「W68 水泳プールへの転落による溺死及び溺水」、「W69 自然の水域内での溺死及び溺水」、「W70 自然の水域への転落による溺死及び溺水」の四つの合計値を比較している。また、年による変動を平均化するため2014年〜2016年の平均値を使っている。

なお、船舶事故など船舶に関係する溺死者数は別項目に計上されており、ここには含まれていないと思われる。

全国の海や川、プールなどでの溺死者数は930人で、人口10万人あたり0.73人。これは溺死者数(浴槽)の4.28人の1/6程度で浴槽で亡くなる人にくらべると海や川、プールなどで亡くなる人は少ない。

死亡者数が最も多いのは高知県で人口10万人あたり3.23人(偏差値87.8)。2位は青森県で2.14人。3位以下は愛媛県(2.04人)、鹿児島県(2.03人)、長崎県(1.95人)の順。一方、最も死亡者数が少ないのは東京都で人口10万人あたり0.27人(偏差値37.5)。これに神奈川県(0.28人)、京都府(0.30人)、大阪府(0.32人)、奈良県(0.37人)と続いている。

相関ランキングでは海岸延長や河川延長、漁業就業人口、25歳以上釣り人口と正の相関があり、身近に海や川があり漁業や釣りが盛んなところで海や川、プールなどでの溺死者数が多い。

一方、25歳以上登山・ハイキング人口とは負の相関があり、登山やハイキングが盛んなところで溺死者が少ない。

身近に水と親しめる環境があることが海や川、プールなどでの溺死につながっているようだ。