都道府県別海外旅行者数

法務省入国管理局の出入国統計による海外旅行者ランキング。2008年1年間の出入国者数を住所地の都道府県別に計算した。2008年の出入国者数は1599万人で、前年に比べて131万人(約7.6%)減っている。景気後退に加えて原油価格高騰による航空運賃上昇が影響したとみられている。出入国者数が1599万人なのに対し、都道府県別の合計が1525万人となっているのは、1599万人には海外在住の日本人が含まれているためである。

人口100人あたり海外旅行者数が最も多いのは東京都で24人。以下、神奈川県(20人)、千葉県(16人)、愛知県(15人)、奈良県(14人)と続いている。ベスト10の全てを東京、大阪、愛知の近郊が占めており、都市部で海外旅行者が多い。相関ランキングを見ても県民所得や鉄道旅客輸送量などとの相関が高く、所得の高さや国際空港へのアクセスの良さが旅行者数の多さにつながっているようだ。

海外旅行者数と同様に海外志向の強さに関係するランキングとして青年海外協力隊隊員数があるが、相関係数は-0.4と弱いながらも反比例の関係が見られる。つまり海外旅行者数が多いところは協力隊の隊員が少ないということになる。海外に行く選択肢が多い都市部では協力隊の魅力が低いが、海外に出るのに手間と費用がかかる地方では協力隊が海外渡航のための有力な選択肢となっているようだ。