都道府県別老舗企業数

帝国データバンク史料館より老舗企業数の都道府県別ランキング。ここでは1916年までに創業した企業数を比較している。業種別に見ると、清酒製造、貸事務所、酒小売が上位を占めている。

[改訂]老舗データ特性　原稿 201605.pdf
長寿企業28,972社を業種別に大分類すると、「小売業」(8,070社、構成比27.9%)が最も多く、次いで「製造業」(7,345社、同25.4%)、「卸売業」(6,829社、同23.6%)の順で、この3業種で全体の76.8%を占めた。

扱い品目別で分類すると、小売業のトップ3は「その他の小売業:ガソリンスタンド、燃料小売、医薬品小売など」(2,599社)、「飲食料品」(2,018社)、「織物・衣服・身の回り品」(1,655社)で、衣・食・住に密接した業種が並んだ。製造業でも「飲食料品関係」(3,197社)が製造業の43.5%を占めている。

また、長寿企業全体を更に詳しく業種分類すると「清酒製造」(807社)、「貸事務所」(724社)、「酒小売」(646社)が上位を占めた。

全国の老舗企業数は28,972軒で、人口10万人あたり22.83軒。老舗企業数が最も多いのは福井県で人口10万人あたり66.24軒(偏差値76.7)。2位は山形県で63.43軒。3位以下は新潟県(57.70軒)、島根県(53.19軒)、富山県(48.82軒)の順。一方、最も老舗企業数が少ないのは沖縄県で人口10万人あたり1.18軒(偏差値29.7)。これに神奈川県(8.33軒)、鹿児島県(11.18軒)、埼玉県(11.32軒)、千葉県(11.51軒)と続いている。

分布地図を見ると日本海側で老舗企業が多い。

相関ランキングでは日本酒酒造場数や呉服店店舗数と正の相関が高く、日本酒酒造場や呉服店が多いところに老舗企業が多い。上記調査でも老舗企業には清酒製造業や織物・衣服・身の回り品小売業が多いとされており、相関データでもこれが裏付けられている。

また、寺院数や神社数とも正の相関があり、寺院や神社が多いところに老舗企業が多い。