都道府県別25歳以上ボランティア人口

社会生活基本調査からボランティア人口の都道府県別ランキング。この1年間にボランティア活動をしたと答えた25歳以上の人数を比較している。25歳以上に限定したのは、25歳未満には学生が多く、いわゆる「大人」と行動パターンが違う可能性が考えられるためだ。なお、同統計は抽出調査だが、抽出結果から各都道府県の総人数を算出しており、ここではその数字を使っている。

社会生活基本調査ではボランティア活動として、以下の活動があげられている。

• 健康や医療サービスに関係した活動
  (献血　入院患者の話し相手　安全な食品を広めること　など)
• 高齢者を対象とした活動
  (高齢者の日常生活の手助け　高齢者とのレクリエーション　など)
• 障害者を対象とした活動
  (手話　点訳　朗読　障害者の社会参加の協力　など)
• 子供対象とした活動
  (子供会の世話　子育て支援ボランティア　学校行事の手伝い　など)
• スポーツ・文化・芸術・学術に関係した活動
  (スポーツを教えること　日本古来の文化を広めること　美術館ガイド　講演会・シンポジウム等の開催　など)
• まちづくりのための活動
  (道路や公園などの清掃　花いっぱい運動　まちおこし　など)
• 安全な生活のための活動
  (防災活動　防犯活動　交通安全運動　など)
• 自然や環境を守るための活動
  (野鳥の観察と保護　森林や緑を守る活動　リサイクル運動　ゴミを減らす活動　など)
• 災害に関係した活動
  (災害を受けた人に食べものや着るものを送ること　炊き出し　など)
• 国際協力に関係した活動
  (海外支援協力　難民支援　日本にいる外国人への支援活動　など)
• その他
  (人権を守るための活動、平和のための活動　など)

全国の25歳以上ボランティア人口は2545万7000人で、25歳以上人口100人あたり25.72人。行動者数が最も多いのは滋賀県で25歳以上人口100人あたり35.94人(偏差値73.3)。2位は岐阜県で33.06人。3位以下は島根県(32.85人)、長野県(32.71人)、福井県(32.67人)の順。一方、最も行動者数が少ないのは大阪府で25歳以上人口100人あたり20.13人(偏差値29.1)。これに東京都(21.11人)、青森県(21.39人)、高知県(21.76人)、北海道(21.91人)と続いている。

分布地図を見ると三大都市圏でボランティア人口が少なく地方で多い。

相関ランキングでも人口集中度と負の相関があり、人口が集中している都市部でボランティア人口が少ない。

また、小学生地域行事参加率や中学生地域行事参加率と正の相関があり、多くの子供が地域行事に参加している地方でボランティア人口が多い。地域のために活動する気持ちが子どもの頃から根付いているためか。

一方、高齢者の生活保護受給者数や生活保護受給者、50代ひとり暮らし、60歳以上男性未婚率、40代女性未婚率と負の相関があり、ボランティア人口が多いところは未婚率やひとり暮らし世帯、生活保護受給者が少ない。