現役医師数296845人のうち
若手医師は58838人で、若手医師比率の全国平均は19.82%。
若手医師といえば、近年の医師不足の原因のひとつと言われている新臨床研修医制度(2004年〜)がある。それまでは出身大学で研修していたものを自由化し、研修先を選べるようにしたもので、新人医師が研修環境が充実している都会に流れるようになり、地方の医師不足に拍車をかけたと言われている。
若手医師比率が最も高いのは東京都で24.88%。以下、愛知県、神奈川県、京都府、沖縄県と続いている。三大都市圏で比率が高いのが目立っている。若者の都会志向に加えて、新臨床研修医制度によって、施設が整った都市部の大病院に若手医師が集まっているものと思われる。
相関ランキングでも
生産年齢人口や
家賃と正の相関が高く、現役世代が多く家賃が高い都市部で若手医師比率が高い。
四国新聞社「若手医師の研修先、大学病院また半数割れ」(2008)
来春医師になる大学生ら約8000人の臨床研修先を決める「マッチング」結果が16日明らかになり、大学病院に行く医師の割合が昨年と同じ49・1%と、4年連続で半数を割り込んだことが分かった。都道府県別では、東京など大都市の病院が人気を集める一方、富山、鳥取など5県で募集定員に対して確保できた学生の割合(充足率)が5割にも届かないなど“地域格差”があらためて浮き彫りになった。
都道府県別の充足率のトップは、昨年に続いて東京の91・7%。次いで沖縄(84・0%)、神奈川(80・1%)、福岡(79・9%)、京都(77・2%)の順。最も低かったのは富山の39・2%で、鳥取(43・3%)、長崎(48・7%)、高知(48・8%)、島根(49・5%)と続いた。
■追記
岡山県に若手医師が多い理由をツイッターで教えていただいた。
@uz_tw@mi_sya@uz_twさっそく両病院についてネットで調べてみた。
wikipedia:
倉敷中央病院京都大学との関係
大原孫三郎が病院設立に先立って、当時の京都大学総長で岡山の第三高等中学校医学部へ赴任したこともあった荒木寅三郎と基本方針を検討。その後、荒木によって京大医学部から多くの人材が派遣された。それ以来、京大医学部とは密接な関係が続いており、現在でも京大出身の医師が多く、小笠原院長や後述の光藤医師も京大出身である。
医療技術
病院の実績を評価する基準に手術件数があるが、多くの手術分野で中四国ではトップクラスにある。特に、光藤和明(みつどう・かずあき)が心カテーテル治療の分野では有名で、1982年(昭和57年)から1万9千例以上の実績がある。以前、台湾で光藤の治療を受けた李登輝元総統が、再度診察を受けるために、2001年(平成13年)4月、倉敷を訪れたことが全国ニュースで報じられ話題となった。
岡山市にある心臓病センター榊原病院も中四国一の心臓手術症例数を持ち、若手医師の研修先として人気が高い。
これらの病院が若い研修医を集めているため岡山県に若手医師が多いと言えそうだ。