都道府県別男子小中学生肥満率

文部科学省が実施している「全国体力・運動能力、運動習慣調査」から男子小中学生肥満率ランキング。全国体育テストは小学5年生と中学2年生を対象に2008年から実施されている抽出テストで、握力など実技に関する調査と運動習慣など質問紙調査の二つに分かれている。ここでは小学生と中学生に占める肥満傾向児の占める割合を単純平均して比較している。肥満傾向児は日本学校保健会の「児童・生徒の健康診断マニュアル」に定義されている。

男子小中学生に占める肥満傾向児の全国平均は9.30%。これは女子の7.70%よりも高い。全国で最も肥満傾向児が多いのは青森県で13.75%となっている。2位以下は徳島県、福島県、山形県、宮城県と続いている。徳島を除くと東北6県が上位を占めていて、東北を中心に肥満傾向児が多い。また、九州や四国にも肥満傾向児が多く、日本の両端に肥満傾向児が多い。

文部科学省の調査結果では

男女とも、人口規模が小さい地域ほど、肥満傾向児の出下率は高く、痩身傾向児の出現率は低かった。

とされている。

相関ランキングでは農業就業人口と正の相関が高い。文部科学省の調査結果とあわせて考えると、農業が盛んな小規模農村で肥満傾向児が多いようだ。中学の部活動との相関を見ると、中学男子柔道部員数と正の相関があり、体格がよい地域で柔道部員が多い結果となっている。

一方、食生活を見ると、パン消費量と負の相関関係がある。パンの消費量が多い地域ほど、肥満傾向児が少ないことを意味しており、洋風な食生活が児童の痩身化と関係している可能性がありそうだ。