都道府県別療育手帳交付数

厚生労働省の福祉行政報告例から療育手帳交付数の都道府県別ランキング。同報告例における療育手帳交付台帳登載数を都道府県別に比較した。療育手帳とは知的障害者に発行される障害者手帳である。

全国の身体障害者手帳交付数は908,988件で、人口100人あたり0.71件。最も多いのは鹿児島県で0.99件。2位以下は島根県、佐賀県、長崎県、北海道と続いている。一方、最も少ないのは埼玉県で0.54件。千葉県、東京都、神奈川県など首都圏で交付数が少ない。

分布図を見ると都市部で少なく地方で多い。

相関ランキングでは精神病床数や精神科医師数と正の相関があり、精神科病床が多いところで療育手帳交付数が多い。精神科医療が充実しているため、知的障害が発見しやすいとも考えられる。また、世間体などから療育手帳を申請しないケースもあるので注意が必要だ。

また、最低賃金や生産年齢人口、人口増減率とは負の相関があり、最低賃金が高く若者の流入が多い都市部に知的障害者が少ない。地方から都市部に移り住むのは知的障害がない若者が多いと思われるので、相対的に知的障害者が少なくなるのだろう。

なお、100歳以上高齢者数とも正の相関があり、100歳以上高齢者が多いところで療育手帳交付数が多いが、加齢による認知症は療育手帳の対象外。

療育手帳の交付対象者:ケアマネブック北九州

知的機能の障がいが発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別の援助を必要とする状態にある方を対象にしています。従って、発達期以降に、脳血管障がい(脳卒中・脳梗塞等)、事故による頭部損傷、精神疾患、認知症などによって知的レベルが低下した場合は対象になりません。