都道府県別仕送り額

総務省の家計調査から仕送り額ランキング。家計調査は全国から9000世帯を抽出して調査している。この中から単身世帯を除いた二人以上の世帯の支出を調べた。家計調査には県庁所在地と政令指定都市の数値が掲載されており、政令指定都市がある県は政令指定都市と県庁所在地の平均値を、政令指定都市がない県は県庁所在地の数値を県の値としている。また、年による変動が考えられるので直近5年間の平均値をとっている。

一世帯あたり仕送り額の全国平均は68,990円。これは仕送りをしていない世帯も含んだ平均値なので注意願いたい。

仕送り額が最も多いのは徳島県で160,566円(偏差値70.9)。2位は鳥取県で144,834円。3位以下は福島県(141,775円)、高知県(140,271円)、大分県(129,351円)の順で地方が上位に多い。一方、最も仕送り額が少ないのは埼玉県で21,639円(偏差値30.5)。これに神奈川県(29,905円)、大阪府(34,611円)、宮城県(35,089円)、東京都(36,361円)と続都市部が下位を占めている。

分布図を見ても仕送り額は地方で多く都市部で少ない。地方を出て都会の大学で学ぶ子どもへの仕送りが多いためだろう。

相関ランキングでも自家用車通勤・通学率と正の相関が高く、人口集中度と負の相関が高い。つまり農業就業者が多い自動車社会の地方で仕送り額が多い傾向がある。

また、大学生数とも負の相関があり、大学生が少ない地方で仕送りが多い。地方は大学がないため、都会に出ざるを得ず、仕送り額が高くなっていると言えそうだ。